サブスクビジネスとは?成功のポイントやメリット・デメリットを解説
近年、さまざまな分野でサブスクビジネスが注目されています。消費者の購買行動が変化していることを背景に、今後もサブスク市場の規模は拡大していく見込みです。
本記事では、サブスクビジネスのメリットやデメリット、成功させるポイントについて解説します。サブスクビジネスが向いている分野についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
サブスクビジネスとは?
サブスクリプション(subscription)は、「定期購読」を意味する言葉です。月1回、年1回などの料金を支払うことで、商品やサービスを利用できる仕組みを指します。ここでは、サブスクビジネスの位置づけや市場規模、レンタルサービスとの違いについて解説します。
サブスクはストック型ビジネスの一種
サブスクは、ストック型ビジネスの一種です。ストック型とは、継続的に収益が得られるビジネスモデルで、不動産の賃貸料やコピー機のインクカートリッジ代などが挙げられます。
ストック型と比較されることが多いビジネスモデルが、フロー型(売り切り型)です。フロー型は、商品やサービスを売り切ることで収益が得られるビジネスモデルで、飲食店やコンビニエンスストア、美容院などの1回限りで支払いが完了するものが挙げられます。
サブスクの市場規模
サブスクビジネスは、さまざまな分野で取り入れられています。株式会社矢野経済研究所の調査結果によると、サブスクの市場規模は2022年で約8,965億円、2025年には1兆円に達する見込みとなっています。
若い世代を中心に「モノを所有する」のではなく「モノを利用する」という価値観が広がっていることが、サブスクビジネス普及の背景として考えられています。
参考:【株式会社 矢野経済研究所】サブスクリプションサービス市場に関する調査を実施(2023年)https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3416
レンタルサービスとの違いは?
サブスクとレンタルサービスでは、商品やサービスを利用できる期間が異なります。レンタルサービスは料金を支払って一定期間、商品やサービスを利用する仕組みです。レンタルサービスは返却期限が決められていますが、サブスクは料金を払い続ける限りサービスが利用できます。
サブスクビジネスのメリットは?
サブスクビジネスのメリットは、次の5つです。
- 安定した収入が得られる
- 利用者を獲得しやすい
- 効率的にサービスが改善できる
- 市場としての将来性がある
- 営業・マーケティング費用が削減できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
安定した収入が得られる
サブスクビジネスでは、継続的に利用してもらうことで、安定した収入が得られます。売り切りのフロー型ビジネスモデルと比べると将来的な収益が試算しやすく、数値に基づいた説得力のある事業計画が立てられます。
利用者を獲得しやすい
利用者が獲得しやすい点もサブスクビジネスのメリットです。サブスクは、1回あたりの出費が少ないため、サービスを利用するハードルが下げられます。たとえば、1回で2万円の支払いが必要なサービスより、月々2,000円×10か月とした方が利用者の負担を分散でき、気軽に購入してもらいやすくなります。
効率的にサービスが改善できる
サブスク申し込み時に利用者の年齢、性別、住所などの属性を把握することで、効率的にサービスが改善できます。利用状況の分析により、ターゲット層が明確になれば、アプローチ手法の見直しにも役立ちます。
市場としての将来性がある
サブスクビジネスは、今後も拡大していくと予測されています。社会的にサブスクを歓迎するトレンドがあり、市場としても有望です。将来性のあるサブスク市場で勝負することは、成功の確率を上げることにつながります。
営業・マーケティング費用が削減できる
商品やサービスが認知され、一定の利用者が確保できれば、営業やマーケティングに関する費用を削減できます。サブスクビジネスは、単発的な売買ではなく、継続的な利用を想定しています。利用者との関係性を強化し、ファン化できれば、顧客単価の向上や価格競争からの脱却も期待できます。
サブスクビジネスのデメリットは?
サブスクビジネスのデメリットは、次の3つです。
- 収益化に時間がかかる
- 初期費用の負担が大きい
- 解約を防ぐ仕組みづくりが必須
それぞれ詳しく見ていきましょう。
収益化に時間がかかる
サブスクビジネスは、利用者が少ないうちは十分な収入を確保できません。収益化に時間がかかることを認識し、数か月〜数年は赤字経営でも事業に支障が出ないよう、余裕を持った資金計画を立てておくことが大切です。
初期費用の負担が大きい
サブスクビジネスを始めるには、さまざまな準備が必要となります。初期費用としては、商品やサービスの開発費、広告費、システム導入費などが発生し、負担は大きくなりがちです。とくに注意したいのが、システム導入費です。新規の利用者を獲得するためには、ユーザビリティに優れたシステムの導入が欠かせません。先行投資として高額なシステムを導入した場合、回収するまでに時間がかかります。
解約を防ぐ仕組みづくりが必須
サブスクは、継続利用を前提としたビジネスモデルです。解約率が高くなると、経営も一気に悪化するため、解約を防ぐ仕組みづくりが必須です。
ただし、解約を防ぐために、解約の手順を複雑化する方法は避けましょう。ストック型ビジネスを展開する企業のなかには、あえて解約方法を複雑にしているケースもありますが、企業イメージが悪くなり信頼性も低下してしまいます。
サブスクビジネスが向いている分野は?
多くの業界で導入されているサブスクビジネスですが、事業によって向き・不向きがあります。実際に、飲食やモノづくりの分野では苦戦を強いられており、サブスクから撤退する企業も少なくありません。ここでは、サブスクビジネスが向いている分野や特徴、注意点を解説します。
音楽・動画
音楽・動画は、サブスクビジネスの王道です。音楽や動画の配信サービスを利用している人は増加傾向にありますが、市場としては成熟期にあるため新規参入は難しいかもしれません。音楽・動画ジャンルでのビジネス展開を検討している場合は、限定配信やオリジナル作品の制作など、他社との差別化を図っていきましょう。
アプリ・ソフトウェア
アプリ・ソフトウェアも、サブスクビジネスと相性が良いジャンルです。BtoB、BtoCともにサブスクが充実しており、業界としてのノウハウも蓄積されています。アプリ・ソフトウェアサービスは、フロー型とストック型の両方を用意することで、利用者が獲得しやすくなります。
スクール・サロン
スクール・サロンは、今後の成長が期待できる分野です。フィットネス、習い事教室、オンラインサロンなど、特技や趣味を活かして、手軽に始めることができます。個人で事業をスタートする場合は、初期費用や固定費が発生しないサービスの利用がおすすめです。
サブスクビジネスを成功させるポイントは?
サブスクビジネスを成功させるには、申し込みのハードルを下げる必要があります。最後に、新規利用者を獲得するためのポイントを4つ紹介します。
複数のプランを用意する
ライトプラン、スタンダードプラン、プレミアムプランなど、サービス内容に合わせて複数のプランを用意しておくと、利用者が獲得しやすくなります。
顧客育成(ナーチャリング)の一環として、サービスの一部を無料で利用できる体験プランを設定しておくのも効果的です。提供する商品やサービスによっては、カップルプランやファミリープランを用意することで、他社との差別化が実現できます。
定期的にキャンペーンを実施する
サブスクビジネスでは、利用者が気軽に申し込めるような施策が不可欠です。「初月無料キャンペーン」「半年間半額キャンペーン」などがあると、申し込みのハードルは下がります。申し込み後は利用状況から顧客の好みを把握し、自動でレコメンドするような機能があると、満足度の向上が期待できます。
長期利用者特典を用意する
安定した経営を実現するためには、解約率を低くする取り組みも欠かせません。利用年数に応じた割引特典などを用意すると、サービスを継続してもらいやすくなります。
急成長しているサブスク市場では、トレンドを意識した戦略を立てることも大切です。利用者に飽きられないよう、積極的にサービスの見直しや改善を行っていきましょう。
支払い方法を考える
サブスクビジネスでは、支払い方法を考えることも重要です。クレジットカード、PayPal、コンビニ決済など、支払いの選択肢が多いと、利便性は向上します。とくに、若い世代をターゲットとする場合は、クレジットカードを持っていない可能性も高いため、複数の決済方法を用意しておくと安心です。
まとめ
サブスク市場は年々拡大しており、今後も成長が期待されています。サブスクビジネスを検討している場合は、事業との相性を検討し、中長期的な計画を立てることが大切です。初期費用の負担を減らしてサブスクビジネスをはじめたいなら、決済時のみ手数料が発生するシステムの利用がおすすめです。
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