ファンダムとは?三原則やファンダムマーケティングについて詳しく解説
ファンダムは、ユーザーが自分の好みのエンターテイメントに情熱を注ぐ活動であり、ビジネスでも注目されています。ファンダムマーケティングを取り入れる企業も増加傾向です。マーケティングで活用するためには、ファンダムを深く理解しなければなりません。
この記事では、ファンダムの三原則を述べたうえで、企業やブランドが参加する方法などを解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
ファンダムとは
ファンダムは、「情熱を注ぐ活動」ですが、さまざまな解釈があることも理解しておかなければなりません。ファンダム内では、心底夢中になれるものほど熱狂的になります。独自の文化まで形成するファンダムもあるほどです。ファンダムはユーザーの心を開放し、人生を豊かにしてくれる効果が期待できます。
エンターテイメントに関わる著名人やキャラクター、作品に対して生きがいを感じている人々の集団もファンダムです。何らかのエンターテインメントコンテンツの中に、「推し」が存在します。そして、ファンダムのなかには「推し消費」があり、マーケティングで注目されている行為です。推し消費は、推しを応援するために、商品やサービスを購入する行動を指します。
ファンダムの三原則
ファンダムの三原則は、「共有」「熱意」「共感」です。1つ目の共有の概念として、1,000万人に周知するのではなく、10万人のファンダムの獲得を目指すことが挙げられます。つまり、広くファンを集めるのではなく、熱狂的なファンを作るという意味合いです。2つ目の熱意の概念は、熱意や情熱によりファンダムを魅了することです。3つ目の共感には、それを得るために4つの条件があります。
- 人格(顔)
- ユーザーに役立つ情報
- ストーリー性
- コミュニケーション
3つの原則についての概念や条件を知っておくことで、ファンダムへの理解を深められます。
企業やブランドがファンダムに参加する方法
企業やブランドが、ファンダムに参加するためには主に3つの方法があります。ここでは、その方法について解説します。
カジュアルな参加方法
ファンダムは、企業やブランドがファンと通じ合うエンターテインメントの場でもあります。企業やブランド側が、ファンとコミュニケーションをとれるように企画しなければ、ファンダムへの参加は難しいでしょう。ファンとの間に、エンゲージメント(愛着や思い入れ)を維持するために、さまざま施策を実行します。
具体的には、メディアの利用や多種多様なチャネルの活用、ファンが喜ぶサービスの提供などです。ファンが興味を示すトピックに関連するコンテンツや、コラボレーションを展開しましょう。ファンのエンゲージメントが深まれば、リーチを伸ばすことも可能です。
積極的な参加方法
ファンダムが積極的に参加してくれる仕組み作りが重要です。例えば、コミュニティのテーマに関連する特別な機会を設けます。そこに、コミュニティのメンバーだけを限定で参加させましょう。具体的には、ファンダムのメンバーだけが参加可能なプレミアコンベンションを開催したり、ファンダム限定のコンテストを主催したりするなどです。
イベントのスポンサーとしてファンミーティングを開催し、ファンダムが憧れの対象と会う機会を提供することも有効です。これにより、マーケティングの効果が期待できます。ファンダムに関連するコンテンツの開催や出資により、企業やブランドや商品を購入する可能性が高まるでしょう。
クリエイティブな参加方法
クリエイティブにファンダムに参加するためには、ファンへの貢献やファンの創造力をかき立てるような方法が必要です。ファンダムに参加する人が喜ぶような、新しい企画や手法の発掘が求められます。例えば、以下のような方法があります。
- ファンダムだけのオリジナルコンテンツの作成
- レアなファングッズの製作
- コンテンツ作成に役立つ情報やリソースの提供
企業やブランドがファンダムに参加する際の注意点
企業やブランドが、安易にファンダムに参加すると逆効果になるかもしれません。ここでは、参加する際の注意点を解説します。
ファンダムへの理解
ファンダムには、多種多様な意味合いがあり、ユーザーに受け入れられるには、その意味合いを理解した準備が必要です。ファン同士の交流やコミュニケーションの取り方などをリサーチしましょう。また、ファンにしか分からない特有の専門用語もあるので、理解しておく必要があります。
ファンダム内で、話題になっているイベントやアクティビティのリサーチも必要です。参加するのであれば、ファンダムを理解するための継続的な努力が必要となります。
ファンダムへの情熱
好きなものに夢中になることは当然の行為です。しかし、ファンダムでは、その情熱が本物(本気)かどうかを重視します。企業やブランドがファンダムに参加する情報を得れば、その本気度を見極めようとするでしょう。
参加する目的が、営利のためなのか、自分たちと同じ情熱があるのかは重要な判定基準です。そのため企業やブランドは、ファンダム内で情熱をもって参加しなければなりません。本気でファンダムに参加し、推しを応援しなければ否定されるでしょう。
ファンダムの体験強化
企業やブランドが出資だけをして、ファンダムを傍観しているだけでは、ファンダムに参加したとはいえません。また、ファンダムに付加価値をもたらすことも重要であり、その付加価値を通して、企業やブランドのファンにもなります。
企業やブランドは、コミュニティに参加してファンダムの情熱を体験しましょう。その熱量を実感することで、共有できるアイデアを見つけたり、聞き出したりできます。
ファンダムマーケティングとは
ファンダムマーケティングは、ファンダムから共感を得ながら、好意度や購入意向を高めるマーケティング方法です。タイアップ施策と同じ意味とされるケースもあります。ファンダムマーケティングは、単にプロモーションでエンターテイメントとコラボレーションするタイアップではありません。また、タイアップのように企業間の協力で成り立つマーケティングではないため、異なるマーケティング施策と理解しましょう。
ファンダムマーケティングは、エンターテイメントとコラボレーションし、企業やブランドにとって価値があるクチコミを増やし続けることでもあります。また、ファンダムだけではなく、ファンダム以外へも波及するため、意識や態度変容まで狙うことも可能なマーケティングです。
ファンダムマーケティングを成功させるポイント
ファンダムマーケティングを成功させるためには、ポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、3つのポイントを紹介します。
ファンダムへの理解をさらに深める
ファンダムマーケティングを成功させるためには、ファンダムが置かれている状況を知ることが大切です。ファンダムが求めているものを深く把握することが不可欠であるため、ファンダムの深層に迫るようなリサーチを心掛けましょう。
企画する側が、作品やコンテンツのファンダムになることが有効な手段です。自社がファンダムになれば、ファンダム達がハマっているトリガーを探り、面白いと感じることを軸に企画できます。
ファンダムと企業やブランドの文脈を汲み取る
ファンダムマーケティングでは、ファンの感性に訴えかける企画を設計します。それが成功すれば、ファンの記憶に残る施策とすることが可能です。しかし、ファンは、あくまで自分の好きなモノが好きという大原則を忘れないようにしましょう。
そこに関わる企業やブランドを自ずと好きになるわけではありません。マーケティングであると分かれば、嫌われる可能性もあるでしょう。コンテンツを取り巻く多くの文脈と、ファンダムに存在する文化や共通言語などの文脈を汲み取ります。そのなかで、企業やブランドが自然と受け入れられるように留意しましょう。
マーケティングを継続する
ファンダムの文脈を汲み取りプロモーションを実施すれば、一時的に企業やブランドの好感度は高まるでしょう。ただし、一度のみでは企業やブランドへの継続的な好意や購買は狙えません。
ファンダムマーケティングは継続が大切です。マーケティングを継続することで、企業やブランドがファンダムの日常的なクチコミやコンテンツの一部となります。ファンダムマーケティングが成功すれば、強力なロイヤルカスタマーとなるでしょう。
まとめ
ファンダムは、ユーザーの情熱的な活動やファンの集団を指します。ファンダムマーケティングは、ファンの情熱を最大限に活かすことで、ブランドの認知度を高めるマーケティング手法です。ファンとの深い結びつきを築くことを重視しており、ファンがブランドのロイヤルカスタマーになることを目指しています。
ファンダムマーケティングを展開するならば、簡単に決済できる決済方法の導入が必要です。メンバーペイなら、登録から利用開始まで最短30分であり、手数料は業界最安水準です。無料登録で始められるので、ぜひご利用ください。